- 映画とか海外ドラマで英語を勉強したいんだけど…
英語字幕を使えば、リスニングが苦手でも大丈夫かな? - 英語字幕を読もうと思っても、速すぎて、ついていけないんだよね…
- Amazon Prime、Hulu、Netflix、U-Next…
いろいろサービスあるけど、どれがいいのかな?
こんなふうに迷ってる人、多いんじゃないでしょうか。
映画や海外ドラマの字幕で英語を学ぶのに、必要なポイントは以下の3つです。
- 英語と日本語の二重表示
- 再生速度の微調節
- とにかく好きな作品!
記事の中で詳しく解説していきます。
ちなみにこの記事を書いている僕は、高校中退から、独学で TOEIC990点満点・英検1級・工業英検1級・TESOL (英語教授法資格) などの難関資格を取得。
もともと英文を読むのは苦手だったのですが、この記事で紹介しているような練習をして、TOEICのリーディングを、らくらく最後まで終わらせられるようになりました。
今回は字幕で英語学習をするメリット&デメリットや、学習のコツをお伝えします。
字幕がラクに読めるようになると、リーディング力やリスニング力がみるみる上がっていきますよ。
【字幕で英語を学ぶ】おすすめサービスは2択

まずは字幕学習に適した動画配信サービスを見ていきましょう。
Amazon Prime、Hulu、Netflix、U-Nextなど、動画配信サービスはさまざまありますが、字幕での英語学習ということに限って言えば、Hulu か Netflix の2択になります。
理由は以下の通り。
- 「日本語+英語」を同時表示できる
- 再生速度の調節ができる
この2つのポイントは、字幕で英語学習をするうえで極めて重要なポイントです。
理由を以下で解説していきますね。
Hulu と Netflix どっちがいいんだろう…?
どちらのサービスも作品が充実していて、悩ましい選択ですよね。
自分がすごく好きな作品や、何度観ても飽きない作品がある方のサービスを選びましょう。
どちらも無料体験があるので、無料体験期間中に探してみるのがオススメです。
僕は、初めて使った動画配信サービスが Hulu だったこともあって、Hulu をよく使ってきました。
海外ドラマの新作がかなり豊富な印象です。
検索窓で「英語字幕」にチェックをいれて検索をすると、「英語字幕」が付いているものが全て表示されるので、検索がラクです。
Netflix はオリジナル作品が充実していて、こちらも面白そうなもの多いですね。
でもNetflix のオリジナル作品は実はまだあまり観れていなくて、これから探っていこうと思っているところです。
字幕で英語を学ぶならHulu&Netflixが最適な理由
速度調節が自由自在
効率的な英語上達のための考え方として、「i +1」というものがあります。
「i」 という記号は、自分の現時点での能力を表しています。
「i +1」というのは、自分の能力よりほんの少し上の課題に取り組んで、脳に少しだけ負荷がかかる状態を作るということ。
脳に少し負荷がかかった状態で学習を継続することで、吸収効率が非常に高くなります。
Hulu や Netflix の良いところは、再生速度を1%単位で微調整できるところなんです。
たとえば、今の自分は「90%」の速度でストレスなく聞き取れる、と感じたとします。
これが「i」です。
そして、速度を「92%」に設定してみたとしますね。
これが「i +1」です。
たぶん両方聴いてみても、ほとんど違いが分からないはずです。
でも「i +1」では、脳にはちょっとだけ負荷がかかっている。
- 意識的には、ストレスを感じていない
- 無意識のレベルでは、ちょっと負荷がかかっている
この2つを同時に成立させられるというのが良い点なんですよね。
意識的にはストレスを感じないので、継続するがラクです。
その裏で、脳にはちょっと負荷がかかっているので、学習効率は高い。
学習効率とノンストレスを、両立させられるというわけです。
「i +1」を成立させるために、スピードを自由に調整できることが必要になってくるのです。
「日本語+英語」を同時表示して辞書いらず
字幕を読みながら学習していると、知らない単語が出てきて気になってしまう…ということも多いと思います。
気になってしまって内容が入ってこない → そのたびに単語の意味を調べる……ということを繰り返していると、それだけで大変ですよね。
知らない単語があっても、だいたいの意味を推測して読み飛ばすという読み方を、僕はオススメしています。
でも、知らない単語が出てくるとそこで思考が停まって、読み進められなくなっちゃう人って多いんですよね。
(僕もかつてはそうでした。日本の訳読式教育の悪い影響です。)
日本の訳読式教育でついた悪いクセを治す方法については、以下の記事で解説しています。
悪いクセが無くなるまでは、日本語と英語の字幕を同時表示してすぐに確認できる状態にしておくのがオススメです。
日本語の字幕を見れば、単語の意味はだいたい推測できますからね。
意味はだいたい分かればOKですよ。
完璧主義は学習効率を下げてしまいます。
字幕を二重表示できないと、巻き戻しをして、字幕を日本語に切り替えて、また字幕を英語に戻して……というふうに、かなり面倒なんですよね。
面倒なことがあると勉強は続きません。
気になったら、ワンクリックで字幕の開始点に戻すだけ。
ラクなのがいちばんです。
字幕を使った英語学習の短所&長所

字幕での英語学習はものすごく効果の高い方法ですが、人によって合う合わないがあるのも事実。
ここでは字幕を使った英語学習のメリットとデメリットを挙げていきますので、ご自身に合うかどうか、参考にしてみてくださいね。
字幕学習のデメリット
まず、字幕を使った英語学習の短所を上げておきましょう。
これらの短所に抵抗を感じる人は、字幕での英語学習には向いていないかもしれません…
「返り読み」のクセが強い人には向いていない
学校での訳読形式の授業のせいで「返り読み」の悪いクセが染み付いてしまった人は、字幕を読み続けるのは難しいでしょう。
記事の後半で解説しますが、字幕を用いた英語学習を効果的にするために、動画の速度調整をしていきます。
ただ、ある程度の読書スピードがないと、たとえ速度を半分の50%にしたとしても、会話についていくのは難しいというのが正直なところ…
「返り読み」の悪いクセを治す方法は、上で紹介した記事で解説していますので、返り読みのクセが強い方は先にこちらを読んでみてくださいね。
動画コンテンツを観る習慣のない人には向いていない
英語学習は継続が第一です。
字幕での英語学習はものすごく効果の高い方法ですが、もともと映画やドラマを観る習慣のない人にとっては、続けること自体のハードルが高くなってしまいます…
なので、そういう方にはあまりオススメできない学習法ということになります。
逆に言うと、ふだん動画コンテンツをよく観る方は、その習慣をそのまま活かせます。
動画を楽しみながら、字幕学習の高い効果も得られるというオイシイ状態になりますね。
字幕学習のメリット
字幕学習は非常に効果が高く、長所を上げるときりがないのですが、以下のような利点があります。
- 好きなことは続けられる
- リアルな表現が学べる
- 「日本語+英語」を同時表示して辞書いらず
- 速度調節が自由自在
- リスニング力が上がる
- 速読が身につく
①について、上でも述べましたが英語学習は継続が第一。
普段やっていることは、継続のハードルがそもそも低い。
さらに言うと、好きな作品に没頭している状態だと、同じ時間勉強したとしても、吸収量がまるで違ってきます。
教科書のカタい英語に飽き飽きしてる人にとっては、②の理由がモチベーションになります。
試験のリスニングはできるけど、映画の音声は聞き取れない…ていう人は多いですからね。
特に映画やドラマのセリフは、相当練って作られているので、一級品の言葉に触れて心を動かされれば、当然記憶に残りやすくなります。
③④については上で解説しましたね。
⑤⑥については、記事の後半で詳しく解説します。
字幕学習のコツ

まず大前提として、自分の好きな作品を選びましょう。
勉強とかを抜きにして、繰り返し観たい作品です。
好きな俳優が出ていて、「この人物のセリフを覚えたい」と思えるものなんかはすごくいいですね。
また上で解説したとおり、「i +1」を成立させるためには、再生速度を徐々に上げていく必要があります。
ここでは、再生速度の上げ方や、作品の選び方・視聴法など、字幕学習のコツを解説していきます。
再生速度の上げ方
まず音声を消して、動画を再生してみましょう。
普通の速度で再生してみます。
どうですか?
字幕が流れるスピードに、ついていけるでしょうか。
ついていけそうになかったら、80%程度まで速度を落としてみてください。
ついていけましたか?
まずは、自分がラクについていける速度を見つけるのが重要です。
「i +1」という説明を上でしましたが、まずは「i」の速度、つまりストレスなくついていける速度を見つけます。
ちょっとついていけないな…という方は、英文の速読についての下の記事を、先に読んでみてくださいね。
≫
「i」の速度を見つけられたら、そこから2~3%速度を上げます。
どうでしょうか?
体感的にはそこまで変わらないかと思います。
これが、脳にちょっとだけ負荷がかかっている状態「i +1」です。
この状態で、作品を見ていきましょう。
いくつかの作品をローテンションで見ていこう
繰り返し見ても飽きない、自分が本当に気に入った作品を使うことが重要です。
また、人によるとは思うのですが、毎日同じものを見たら飽きちゃう…という人も多いと思います。
そういう場合は、作品を何本か選んで、ローテンションして速度を上げていきましょう。
5本くらい作品をローテーションさせながら、次に同じ作品を観るときには速度を2~3%ずつ上げていきます。
(1と6のつく日はこの作品、2と7のつく日はこの作品、と決めておくのもいいですね。)
※作品を頭から終わりまで、一度に全部観る必要はありません。
気に入った部分を繰り返し観て、速度を上げていくほうが効果が高いです。
ちなみに英語学習の時間を作るポイントは、普段の生活の中の、同じ種類の行動を、半分だけ置き換えることですね。
たとえば毎日1時間テレビを観ているとしたら、そのうちの半分(30分)を英語字幕での動画視聴にあてる。
同じ種類の行動を、さりげなく、すりかえる感じです。
そうすれば、脳が負担を感じにくく、ストレスにならずに学習が継続できますよ。
1時間のドラマを前半後半に分けて30分ずつ観るとか、30分のコメディドラマを選ぶなどすると、ルーティンが作りやすいですね。
Hulu や Netflix で検索して、好きな作品を探してみましょう。
≫ Hulu 公式サイト
≫ Netflix 公式サイト
再生速度80%から始めて3%ずつ速度を上げた場合、約1ヶ月後には、作品5本とも、速度が100%に達します。
これはけっこう達成感ありますよ。
そしたら、また新たに作品を5本選びます。
作品を変えて、いきなり速度100%で始めるのはちょっと難しいかと思います。
でも、80%ではなくて83%から始めることはできるかもしれません。
このようにして、「i」の速度(ラクに読める速度)が徐々に底上げされていきます。
しばらく取り組めば、100%を超える速度で字幕を読むのも難しくはなくなりますよ!
字幕学習が、あなたの英語を根本から変える

字幕がラクに読めるようになると、リーディング力やリスニング力がみるみる上がっていきます。
TOEICの問題もラクに終わらせられるようになるし、特に勉強を意識しなくても、普段の生活の中で英語力は自然と向上していきます。
ここでは、その理由を説明しますね。
字幕学習でリーディング力が向上
当たり前の話ですが、読む速度が上がるとリーディングの絶対量が増えます。
速度が上がってそのぶん量が増える…、というのももちろんなのですが、読むのがラクになると、読む時間自体が自然と増えてきます。
読むのが遅いと、読むこと自体が苦痛なんですよね…
好きな作品で字幕学習しているうちに、「読む=苦痛」が「読む=楽しい」に変わりますよ。
また、ネット上の英語の情報は、日本語の情報の数十倍。
特に新しい情報はまず英語で出ることが多いので、情報収集においても、人より一歩も二歩も先を行けます!
興味のある記事を読んでいるうちに、勝手に英語力も上がるので、あえて英語を勉強する必要すらなくなっていきますよ。
字幕学習でリスニング力が向上
リスニングができるようになるためには、次の2つの要素が必要です。
- 話されている以上の速度で英文が読める
- 英語の音を認知できる
100%以上の速度で字幕が読めるようになれば、①の「話されている以上の速度で英文が読める」は達成です。
②の「英語の音を認知できる」という能力については、英語の発音を学べば身につきます。
ただし、もし英文を読む速度がかなり速ければ、必ずしも②が必須というわけではありません。
たとえば150%の速度で字幕を読めるとしたら、脳は50%ぶんの余裕を持っている状態です。
脳はその50%分の余力を使って、聴き取れなかった単語を推測することができるのです。
ただ、100%でぎりぎり字幕を読めるくらいだと、脳にぜんぜん余力がないので、聴き取れなくなってしまいます。
なので、発音を学習せずにリスニングを成立させるためには、読む速度をある程度上げておく必要があります。
ある程度以上の速度で字幕が読めるようになると、リスニングが相当ラクになりますよ。
ほとんど字幕を読む必要すらなくなりますね。
映画やドラマはもちろん、それ以外のラジオなどの音声も勝手にインプットされるので、英語力が自然に上がってくれます。
発音を学んでおけば、脳の負担が減るので、リスニングがさらにラクになりますよ。
発音を最短で学ぶ方法については、また別の記事で解説しますので、興味があれば読んでみてくださいね。
もう英語自体の勉強は必要なくなる
上でも書いたことですが、普段の生活の要素を徐々に英語にシフトしていくことで、英語力は勝手に向上していきます。
リスニングもリーディングもラクにできるようになったら、英語自体を勉強する必要はなくなり、日常の中で英語を使って勝手に英語力が伸びる状態になります。
せっかく身につけた能力は使ってなんぼです。
自分の興味ある記事を、どんどん英語で読みましょう。
好きなドラマにはまって、いっぱい観ましょう。
好きなことをやって、勝手に英語力が伸びる。
この状態を達成するのは、ぜんぜん難しいことではないんです。
まとめ
今回の記事では、英語字幕を使った英語学習の方法を解説しました。
ポイントをまとめると以下の通り。
- 字幕学習には Hulu か Netflix が最適 ← 速度調節で「i +1」を達成しやすい
- ストレスを感じないように、徐々に徐々に速度を上げていこう
- 速度が十分に上がったら、普段の生活でどんどん「読む&聴く」をやっていこう
日々の生活での「読む&聴く」を、英語に置き換えられるようになると、勉強ということを意識しなくても、英語力は勝手に上がっていきます。
英語との関係が、よりカジュアルなものへと変わって、英語を使うのが当たり前になってきます。
英語を使う → 英語力が勝手に上がる → 英語をさらに使う→ また英語力が上がる……という好循環が生まれますよ。
たのしい英語ライフを送りましょう!
それでは、また。